アニメのばくおん!!を見たら意外におもしろかったからマンガ喫茶で原作コミック最新巻まで読んで気づいたら合宿免許のために東北新幹線に乗ってた。
結果
結果から書いておくと、9日間の合宿で教習代は総額91,800円。卒業検定は1発クリア。東京に戻り府中運転免許試験場で学科試験を受け、こちらも一発で合格ラインぎりぎりの90点をとり普通二輪免許を取得した。
同じようにバイクに興味を持った人の参考になるとうれしい。
動機
もともとバイクはもちろん車にすら興味がなく普通免許すら持っていなかった。物事にのめり込むには現実に沿った動機が必要となるけど、都内に住んでると自家用車がなくても困らないし、初期費用はもちろん駐車場代など維持費が嵩むだけでおいしいところがない。
でもそんなことはちょっとしたきっかけさえあれば、頭の中でイメージさえ湧いてしまえば障壁にならないのであった。
自分の場合は登山が好きで八ヶ岳に登るための足が欲しいと思っていたこと。長野県にあり登山愛好家のメッカとも言える八ヶ岳は、電車とバスで乗り継いでいくには遠すぎるし、運賃も高く日帰りが不可能。深夜の高速バスで直通運転もあるけど予約が一杯。こういうとき免許持ってたら便利だなーと前から思っていた。
それが今回ばくおん!!によって可及的速やかに結びついて、自分がバイクに乗りツーリングや登山をする姿がイメージできてしまった。実際にいくかどうかは別にして「いいな、ありだな」と思った時点で事は決していたのだ!
バイクはバカにしか乗れん。おまえはバカだから、バイクに乗る資格がある。 ─ 天野恩紗
教習所選び
「合宿免許 普通二輪 最安」で検索。複数の仲介サイトを見比べた結果、合宿免許WAO!!というサイトから一番安かった『松木ドライビングスクール 山形中央校』に決めた(ステマとかではない念のため)。
朝昼晩の食事付き、総額91,800円(税込)。また、交通費として東京からの往復新幹線代相当となる18,520円が卒業時に支給される。教習所側としては仲介サイトにもマージンを支払う必要があるのだろうし、交通費も払って6万程度が取り分となるはず。どのように利益を出しているのか気になった。
教習所選びのポイントは4つ。
- 安さ
- 食事付
- 保証
- 清潔感
安いのはもちろん食事付きの方が楽。自炊プランは安いけど面倒だし結局食費がかかる。
保証というのは卒業検定に不合格だった場合に追加料金が発生するかという点。保証がないと検定を受けるごとに+4,000円、宿泊費+6,000円みたいのが発生してしまう。卒業まで完全無料の教習所もあるし、3日間まで無料というところや、最安値を表示したいがために保証のない教習所もある。
また、検定が何曜日に行われているかも重要で、例えば月・水・金しかやってないような教習所が仮にあるとすれば、金曜に検定に落ちた場合、必然的に3日分追加の宿泊料金が発生してしまう。松木ドライビングスクールの場合、3日まで保証で検定は日曜・祝日以外なら行われていたので問題なかった。ただし合宿最終日がGWの手前だったりすると厄介な事になりかねないので注意が必要。
二輪免許の場合、卒業検定では転倒はもちろんパイロンを倒すだけでも即失格となるため、保証なしプランはリスクが高い。3日分の保証があれば十分と感じた。
清潔感というのは1〜2週間も泊まることになるので、ゴキブリが出るようなところは嫌だし、雰囲気の良いところを探した方がいい。自分は閑散期ということもあり、友達/恋人プランみたいな人を除けば相部屋というものがなく、2人用の部屋を1人で使うことができた。
ちなみに温泉付きホテルみたいのをウリにしている教習所もあるが、高くなるので今回は最安値で探した。
都内近郊の教習所
安いのは魅力的でも合宿免許に行けないという人のために、都心から1時間以内の教習所についても調べてみた。やはり10日近く会社を休めるわけもなく、転職のタイミングじゃないと合宿は無理だと思う。
東京近郊の相場は以下の通り。普通免許を持っている場合は学科免除となるのでかなり安くなる。
普通免許あり | 普通免許なし |
---|---|
10~15万円 | 15~22万円 |
最安値はKANTOモータースクールだった。
普通免許あり | 普通免許なし |
---|---|
67,392円(税込) | 136,512円(税込) |
教習所には2種類ある。
- 都道府県に公認された技能検定が免除になる『指定教習所』
- 技能試験が免除されない『届出教習所』
当然前者の方が良いが後者の方が安い料金設定になっている。KANTOモータースクールは『指定教習所』なのにも関わらず『届出教習所』と同等以上に安い(ステマとかではない念のため)。ただし安い故に相当混んでると予想されるので、卒業まで3ヶ月程度みておいた方がいい。
合宿の準備
普通二輪の合宿は最短9日で卒業となる。宿泊施設によるが洗濯機がついているか、コインランドリーが近くにあるので、衣服は3セット(当日着ていく服+2日分)あれば十分。
教習所で必要になるものは5つ。
- 革製グローブ
- くるぶしが隠れる靴下
- ライディングシューズ
- ヘルメット
- レインウェア
教習所によって異なるが、今回は上の3つが持参必須で、下の2つは貸出ありだった。
ヘルメットについてネットで調べると前に使った人の蒸れが残っていて気持ち悪いから持参した方が良いという意見が多かったのと、バイクを買うのなら必然的に必要になるので購入して持参した。
ただ、教習所にはヘルメット用のインナーもあったし、4月下旬で東北はまだ肌寒く、汗もあまりかかなかったのでなくてもよかった。荷物もかさばる。
また、必須と書いてあった革製グローブやバイクシューズも実際には厳しくなく、軍手+スニーカーで教習を受けてる人もいたのであまり気にしなくて良さそう。
一応選び方のポイントを書いておく。
革製グローブ
コスパ重視なら300〜500円のを買えばいい。ゴム付き軍手でも怒られることはなさそう。
ちゃんとしたものを買う場合は8,000円くらいのものがよく、基準は拳の部分や小指の付け根の部分にしっかりとプロテクターが付いているか、手のくるぶしの部分までカバーできているかをよく見る。
自分は見た目と機能性が気に入って FIVE の STUNT EVO にした。夏用で通気性にも優れたタイプ。
ライディングシューズ
バイク用として求められるポイントは2つ。
- ミッドカッド/ハイカットのもの
- 踵の部分に段差があるもの
なぜローカットがダメかというのは、事故ったときに路面で削れてくるぶしがなくなることを想定するとわかりやすい。踵の部分の段差は、バイクのステップに引っ掛けて固定し、安定したブレーキ操作やシフトチェンジを行うため。
とはいえ、現実的にはバイク用のライディングシューズを履いてくる人は少数派。家にあった普通のブーツを履いてきましたという感じの人が多い。なお、紐靴の場合はほどけると危険なため、結んだ後に紐の内側に押し込んでおくと良い。その点ではエンジニアブーツやBoaシステムのように紐がないタイプの方が適している。あとはサイドジッパーがあると着脱しやすくて便利。バイク用品メーカーとしてはコミネやエルフが有名で、軽量で履きやすく安価な靴を販売している。4,000円とか12,000円とか。
自分はいい機会だし、じっくりとレザーを慣らして育てていくのも一興だなと思い GAERNE の FUGA ブラックを購入した。左足の先がシフトチェンジ用に補強されていることや、紐がほどけないように結び目を固定する機構があるのもライディングシューズらしくて満足度が高い。ちなみに試着はライコランド新横浜店とラフ&ロード川崎店が品揃え充実していたのでオススメ。
ヘルメット
安全重視ならフルフェイスヘルメット一択。顔面が露出しないので万が一の時に顔が削られなくて済む。
着脱のしやすさやファッション性を求めるならジェットヘルメット。教習所の貸出ヘルメットもこのタイプ。密閉されてないので教官の声が聞き取りやすくコミュニケーションもしやすい。同じ理由で白バイ隊員もこのタイプだし教習所ではこちらの方が都合がいい。フルフェイスヘルメットでもシールド部分を開けとけば問題ない。半ヘルは安全基準を満たせないのでどこの教習所でもNG。
自分が購入したのは SHOEI の QWEST マットディープグレー。やはりこの年になると安全第一。
余談だが、日本では ARAI か SHOEI のヘルメットが鉄板と言われていて、圧倒的な支持を受けている。世界的にはヘルメットの安全性を検査する規格として SHARP 規格がある。他の規格と比べると、あらゆる方向からの衝撃テストを実施しているため、もっとも厳しい条件での安全性テストとなっている。
SHARP Helmets
ARAI や SHOEI の全モデルが、必ずしも ☆5 評価を受けているわけではない。もちろん信頼性も安全性も高いことは事実だが、フィット感・風切り音の低減・ベンチレーションによる快適性・空力特性など、日本製としての品質の高さに秀でていると考えるのが妥当と思う。
レインウェア
登山用のレインウェアを持っているけど嵩張るので持って行かなかった。教習所でも貸出があるはずなので雨が続きそうなときや、他人とどうしても共用したくないという場合を除いて気にしなくて良さそう。
出発
フルフェイスヘルメットが入ってるのでパンパンになった70Lのスーツケースを持って上野から新幹線に乗り2時間半。
集合場所は山形駅改札前。春休みも終わって閑散期のため、その日は自分と20代前半くらいの人の2人だけだった。
繁忙期は100人くらいが集合するらしい。相当カオスな気がするが、出会い厨にとっては楽園かもしれない。
教習生の分布
年をとってからの合宿免許となると、周りが若者ばかりで浮くんじゃないかと心配する人も少なくないと思うので、分布を書いておく。これは教習所が公開している統計とかではなく、自分が4月下旬に通う中で観測した結果、おそらくこのくらいだろうという憶測で書いているが、大体合ってると思う。
- 男女比(全体)
- 男:60%
- 女:40%
- 男女比(二輪免許のみ)
- 男:90%
- 女:10%
- 合宿/地元の割合
- 合宿:75%
- 地元:25%
- 合宿生の年齢層
- 18~19歳:10%
- 20~29歳:80%
- 30~40歳:8%
- 40歳以上:2%
特に20代前半が圧倒的に多かった。おっさんもチラホラいる。みんな超イケメンでもなければキモオタとかいうわけでもなく、ごくごく普通のいい人ばかりだった。女性は普通にかわいいといった感じの人もよく見かけた。地元ヤンキーというか DQN と呼ばれそうなルックスの人達も1割程度いた。
いまは上下スウェットに NIKE のビビッドなランニングシューズというコーディネートが流行っているようだ。合宿免許では度の過ぎたケンカやナンパ等の迷惑行為を行うと即退場(帰宅・返金なし)というルールになっているため、合宿中騒ぎも見かけなかったし不快な思いをすることもなかったので、心配しなくて大丈夫と思う。
宿舎
宿舎は教習所が管理している普通のマンションと、教習所が提携しているホテルがあり、プラン選択時に選ぶことができる。教習所の徒歩圏にある宿舎はないようだ。専用バスで送り迎えしてもらうことになる。
自分は最も安いマンションの方を選んだ。教習所からはバスで10分程度の位置にある。7階建てで築20年程度の単身者向けマンションという感じだった。一応、上層階は女性用というように階ごとに分けられているようだ。間取りは25平米くらいの 1K でバス・トイレ別。
空調・ベッド・机・アイロン・ドライヤー・電気ポッド・鍋・食器などの家具や、ティッシュやトイレットペーパー等の消耗品も完備で、不自由することはなかった。建物自体は古かったが、清掃が行き届いていたので不快感もなかった。また、食事はチンしただけの簡易なものがでてくるのかと思っていたが、手作りのボリュームたっぷり家庭料理という感じで毎日とてもおいしかった。
ちなみに、宿舎は他の部屋への訪問はもちろん、インターホンすら使ってはいけないという決まりとなっている。猿山先生がいても大丈夫だろう。
学科
学科は1日に2~6時限受ける。計26時限。普通二輪は9日しかないため、ハードな日程になってしまうこともある。授業は20分のDVDをみてからその内容を教科書に沿っておさらいし、試験にでやすいポイントに下線を引いていくスタイル。
技能
技能は計19時限。ちなみに安全上、1日2時限までと決まっているらしい。どこの教習所でも最短日数が同じなのはこのため。
運動神経は良い方だし、体力もそこそこあったので楽観的に考えていたけど最初は全然ダメだった。
このバイクきらい!なんで教習車は HONDA ばっかりなのよ! ─ 鈴乃木凜
最初にやるバイクの引き起こしも想定より重く、変に力を入れてしまい初日から前腕を痛めたりした。ただ、引き起こしや取り回しはコツを体が勝手に覚えるので、数日すれば自然と、しかも軽々と起こしたり移動させたりできるようになった。実際、身長150cmくらいで推定体重40kg未満と思われる女の子も普通に教習受けてたので問題ないと思う。
教習車の CB400SF はガソリンも含めると 210kg 程度になるようだ。来夢先輩の Ninja ZX-12R はガソリンを入れると 260kg 程度と思われる。
次にシフトチェンジの要領がさっぱりわからず、初日は10回以上エンスト。後日入校してきた教習生をみても、ここまでエンストする輩はなかなかいない。一度センタースタンドを立てた状態でシフトチェンジの練習をさせてもらったが、アクセルを戻すべきところで逆にフルスロットルしてしまったりとかヒドいものだった。
「アクセルを戻す→クラッチを切る→シフトを変える」という一連の流れが頭と体でバラバラになってしまう。手順を頭で理解していても体がそうは動かず混乱してしまう。
まともにできるようになったのは3日目くらい。そして5日目くらいには無意識にできるようになっていた。
結局このシフトチェンジが一番の難関で、スラロームもクランクも一本橋も急制動も噂に聞くほど難しくはなかった。合宿前にライディング教習系のサイトや Youtube で入念に予習していたからかもしれない。
たまにシフトが3速のままスラロームに突入して速すぎてパイロンに突っ込んだり、一本橋でリアブレーキかけすぎて落ちたりとか、意図しないシチュエーションに陥って失敗するが、そのたびに確実な操作ができるようになっていった。
卒業検定
9日目、やはり結構な緊張。その日、普通二輪1人、大型二輪が2人の計3人が検定。自分は3番目。 一番ミスしやすいのは急制動だったが、前日にはほぼ完璧にできるようになった。普段通りの力を出せれば落ちるわけがないのだけれど、緊張が足枷となる。
(この項は流し読み推奨)
乗る前の前後確認。スタンドを上げハンドルを正面に。フロントブレーキを握ってバイクに跨りリアブレーキを踏む。左右のバックミラーの位置を合わせ、キーをON。後方確認後、右足を地面につけてニュートラルからローギアへ左足を地面につけ直しエンジン始動。進路変更のため指示器を右に点灯。後方確認して発進。
まずは法規走行。停止線で一時停止。直線は40km出さなければいけないポイントのためアクセルを一気に開ける。右折のために30m手前で指示器を点灯、3秒後に後方確認して車線の右端へ進路変更。
右折して交差点で信号待ち。ここでは左折可の標識があり赤でも通行して良い。のだが緊張で忘れてしまっていた。前方で別の教習をしていた教官に「通っていいんだよ!」と言われてハッと気づき発進。踏切手前の一時停止で発進時に焦ってエンスト。再度交差点へ。右折をする時に信号の直前で黄色になる。急停止となる速度だったためそのまま通過したかったが教習中の対向車。向こうは直進なので優先される。急いで停止線を超えた位置で一時停止すると向こうも停止。そのまま赤になってしまった。このシチュエーションは初めてのため、どうしたら良いかわからなくなってしまった。後ろを教習車で追ってきている検定員に指示を仰ぐため視線を送る。検定終了かな…。試験官は手を前に振り、行け行けの合図。事なきを得たようだ。次の坂道発進はエンストもせず完璧。あとは課題走行のみ。
最初に急制動。停止位置を示すパイロンよりも出来る限り手前で40kmを超えてアクセルを戻す。停止位置が来たら前ブレーキ強めで停止。後輪がロックすることもなく2本目の線より手前で止まれた。スラロームは無難にクリア。一本橋は10秒数えてから着地。S字もクランクも問題なし。発着所まで戻ってくることができた。
検定員からは交差点での件を言われる。「あれは対向車きてたから止まるのは正しい。でも向こうも止まってくれてんだからさっさと行かないと。あの場所で止まったままで車きたらどうなるの。危ないでしょ。」仰る通り…。他にもなんか言われた気がするけど覚えてない。最後に「気をつけて運転してください」と激励された。
卒業
検定が終わり、昼食を取っていると校内アナウンスが流れる。「本日の卒業検定は全員合格です」。
卒業式というか、今後の説明会が行われる教室へ行くと、初めて校長が姿を表した。
この9日間、影も形もなかったのでラスボス感が強い。
卒業となったのは10人くらい。検定試験の総括として減点箇所の説明や、合格者の点数の分布、各々が帰宅後に受ける学科試験の説明があって解散となった。
ちなみに卒業検定の日は朝に荷物をまとめて宿舎から出てくる決まりだが、卒業検定に落ちた場合はまた荷物を持って再度どこか空いてる宿舎へ戻ることになるらしい。これはみじめで悲しい。落ちなくてよかった。
送迎バスで山形駅まで送ってもらい、長くも短かった合宿生活を終え、新幹線で一路東京へ戻る。
学科試験
教習所でもらえるのは技能検定の合格証だけ。学科試験は住んでいる地域の運転免許試験場で受けることになる。東京都で学科試験を受けれるのは3箇所。
- 府中運転免許試験場
- 鮫洲運転免許試験場
- 江東運転免許試験場
この時すでに大型二輪免許を教習所には通わず一発試験で取ると決めていたため、下見も兼ねて技能試験も行われている『府中運転免許試験場』で学科試験を受けることにした。本来は『鮫洲運転免許試験場』でも技能試験を行っているが、改築工事のため2017年3月下旬まで中止となっている。
学科試験は100点満点で90点以上が合格。合理的・論理的・倫理的に考えたらわかるレベルの問題はあまり多くなく、道路交通法を厳密に理解しているかが問われる問題が多い。そのため、模擬テストを1種類やって100点取った程度では確実に落ちる!!
問題の例を挙げると
Q1. 車は、横断歩道に近づいたとき横断する歩行者がいないことが明らかでないときは、一時停止をして安全を確かめなければならない。
この問題は一時停止すべきように思われるが、道路交通法では一時停止の義務はない。「いつでも停止できる速度で進行」が正しいため、答えは × となる。
Q2. 車の運転者は、止まっている通学通園バスのそばを通るときは、一時停止して安全を確認しなければならない。
これも一時停止の義務はなく「徐行する」が正しいため、答えは × となる。
Q3. 交通整理の行われていない交差点で、優先道路に入ろうとするときは、必ず一時停止して優先道路を通行している車の進行を妨げてはならない。
これも普通に考えると一時停止して確認したほうが安全だが「徐行して優先道路に入る」が正しい。優先道路を通行している車の進行を妨げる場合のみ一時停止を行う必要がある。つまり問題文に「必ず一時停止する」と書かれていることがポイントで、これは「一時停止の『義務』があるのかないのか」が問われている。これに気づいた上で正しい知識を持って答えなければならない。 このような問題が10~20問程度は出題されるため、中途半端な知識では合格することができない。ちなみに交通事故の多い地域ほど難易度が高いと言われている。
GWの中日に試験に行ったためかなり混んでいて、同じ教室で100人くらいが受験していた。合格発表ではディスプレイに合格者の受験番号が表示され、不合格者は退室となるが、半分近くが教室から出て行った。合格率は60%程度と思われる。
基本的に試験の点数は開示されないが、自分から聞きにいけば教えてもらうことができる。自分の中では95点は取ったと思っていたが、90点と言われて青ざめる。ギリギリすぎた。100点取るつもりで勉強して滑り込み合格するくらいの難易度と思っていた方がいい。
学科試験に合格すると説明を受け、手数料を支払い、免許証用の写真を取られて、数時間待つと免許証が発行される。
こうして、ついに普通二輪免許を取得することができた。
免許を取るにはお金もかかるし、時間の都合もつけなければならない。バイクは決して安価とは言えないし、生活必需品じゃないから乗る人も多くない。バイク業界では排ガス規制や騒音規制の煽りも受けて、さらに尻すぼみし続けている現状もある。
バイクに乗らない理由ならいくらでもある。
だからこそ、乗る理由が一つでもあるなら乗るべきなんだ。 ─ 天野恩紗
次回、30代半ばだけど、ばくおん!!みてバイク選び編に続きます。